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観音経偈とMシ
2009年07月02日(木)
観音経偈が訳しおわった。Dと、やっとふたりだけでごはんを食べた。Dが、こんなのをみつけたといって、このあいだ亡くなった夫のMシとあたしがうつっている写真をくれた。二人とも若かった。あたしはDに、黒い皮財布をプレゼントした(Dはもう国に帰るので、そのおせんべつ)。渡しながら以前、クリスマスの前に忙しくてきゃーーーっとなっていたMシに(Mシはいつもきゃーーーーっとなっている男であった)Dにまだクリスマスプレゼントを買ってない、悪いけど買ってきてと頼まれたことがあった。それはイブの日で、あと一時間でお店はぜんぶしまるというときで、指定された黒い皮n條の母みたい。ねたきりになって入院する前の母はちょっとぼけかけていて、冷蔵庫をあけると、マーガリンがずらりと並んでいたし(ほとんどそれだけだった)、台所の戸棚にはしょうゆがずらり。入院した後、洗面所の戸棚をあけてみたら、下地クリームがやはりずらり。それはありがたく使わせてもらった。資生堂のけっこう高いやつだった。きっと同じ無意識のなせるわざだ。しかしこれだけ無意識を動かすとは、ここんとこの夏の暑さがこの身によっぽどこたえていたにちがいない。と他人ごとみたいなことをいってるが、じつはほんとにこたえていたのである。そこに身を投じるのがものすごくいやなのである。
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