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MONSTER
2014年01月24日(金)
読む漫画が尽きたので古いのひっぱり出して読んでおる。きのうは浦沢直樹の「MONSTER」すごい漫画で何度読んだかわからない。2000年前後に読んでいたときは、読みながら、ライヒワイン先生がヒゲおやじというのに気がついて、天馬博士や日本人のもぐり医者やケン一のもじりのケンゾーや、なんかいろんなところで手塚漫画から声をお借りしてるのに気がついて震撼したものだ。あたしはもともとチェコの絵本にはけっこう詳しかったから、浦沢直樹がチェコ語で絵本をつくっちゃったのにも驚いたし、会話の一部が訳なしのチェコ語なのにも驚いたものだ。そういう感動はまだ持ってるのだが、きのう読んでいたら、これだけじゃなくて、キートンにも感じていた「すごいな、人情話を描く職人芸だな」という感想が「既視感」ということばに集約されていくのを感じた。つまりここに描かれる人情話は、いつかどこかで見た(ないしは読んだ)人情話、そしてそれを見た(読んだ)ときの感動を、繰り返そうとしているのだということに気がついた。そこにあるのは漫画だからできる表現というより、映画の、テレビの、小説のひとこまの上質ななぞり、漫画化である。のではないか。
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