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中沢けいコラム「豆の葉」
   
 

歩行者どうしの衝突で損害賠償

2006年06月16日(金)

 93歳のお婆さんにぶつかった27歳の女性が、お婆さんから損害賠償を求められ、裁判所がそれを認めたという新聞記事がありました。お婆さんは足を骨折し、それで車椅子の生活をよぎなくされたので、家の改築費用も賠償額の中には含まれたそうです。

 それで思い出したのですが、去年から今年にかけて飯田橋の牛込見附の交差点で、私は二度も女子高校生と正面衝突しています。どちらかがよければ、衝突はしないわけですから、いちがいに女子高校生が悪いとはいえませんが、二度ともあまりに無防備に真正面から近づいてこられて、ごつんと衝突してしまいました。で、さらに驚くのは、目から火花が出るほどの衝突をしたのに「ごめんなさい」とか、そういう対応はなかったのです。
 最初の人はともだちとおしゃべりをしていて、何事のなかったかのようにそのまま、おしゃべりを続けながらJRの駅の方向へ歩いていってしまいました。ともだちもぶつかったことを気に留めた様子はありませんでした。
 二度目の時は壁か何かにぶつかったみたいに「あいたたた!」と言いながら行ってしまいました。不注意でぶつかるまでは両方悪いと思うのですが、ぶつかったあとのなんというか、対応があまりにこちらの存在を無視していたので唖然としました。もしかすると、昨晩のうちに私はもう死んでしまっていて、幽霊になっているから分からなかったのかしら?と疑念を抱きたくなるくらいです。いったい、どうしてこんなことが二度もおきるのでしょうか?

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