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中沢けいコラム「豆の葉」
   
 

今日のお買い物

2008年03月01日(土)

 はっさく、でこぽん、伊予柑(以上熊本産)ばなな(エクアドル産)豚肉ロース塊塩漬け用(アメリカ産)牛肉ロースステーキ用(オーストラリア産)鳥胸肉、鳥腿肉(山形産)。レタス、サニーレタス、なんとかレタス(名前を忘れたけど、葉っぱがレースみたいになっているやつ)グリーンピース。葱、牛蒡。ブルガリアヨーグルト(日本産)たらこ(なぜ買ったのかわからない。袋の中に入っていた)油揚げ。新若布。そうそう、韮とひき肉と餃子の皮と香菜。あとピンクのさくら餅としろいさくら餅。

 ああ、重かった。

今日の空

2008年02月29日(金)

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 西の空がだんだん春になってきました。4年に一度の今日の空です。

 灯油を買ったら一缶1,980円でした。信じられない値段。スタグフレーションという言葉を覚えたのは小学校5年生の冬。石油危機で狂乱物価といわれた頃でした。なぜかトイレットペーパーがものすごく値上がりすると言われて、街じゅうの人がトイレットペーパーの買いだめに走ったのです。で、トイレットペーパーを自転車の荷台に積んで走っていたおじさんが強盗に襲われたりしました。

 物価が上がっても景気がよくない、したがって賃金もあがらないというスタグフレーションという言葉を久しぶりに聞きました。40年ぶりまでは行かないか。まあ、そのくらいです。で母が言っていたのでよく覚えているのは「あの狂乱物価がなければ。子ども二人を私立大学にやるくらいの蓄えはあったんだけど」という言葉。「へえ」と思って聞いていました。結局、私が学費が安い明治大学の2部を選んだし、弟は国立大学へ入りました。私は学費の問題というよりも学力の問題で2部を選んだのだし、弟は希望の学科が国立にしか設置されてなかったので、あんまり母を嘆かせずにすみました。

 もう明治大学の2部もなくなっちゃったし、弟が進んだ国立大学もほかの学校と合併して別の名前になってしまいました。

 知り合いと話していたら、国民年金の掛け金が高すぎない? っていう話題になりました。収入に関係なく一律に掛け金を取られるのは「払わない」のじゃなくて「払えない」って話です。そりゃそうだ。

 年金と保険。これがちゃんとしていればかなり安心して暮せるんですけど。どうもそういう実感がないの。ええと地震とか台風とか災害があるたびに、高齢の人が亡くなったり家がつぶれたりしていますけど、そういうことを聞くにつけ家族に頼らない老後って、ほんとうに良いのかなあって思います。

 うまく言えないのだけど、家族に縛られない自由な社会ってのに、私などは憧れたんだけど、その結果が公的扶助の整った社会ってことになるのでしょう。でもそれってうまく行くのでしょうか?

 なんかねえ、時々、なんで自分は若いとき、あんなに臆病だったんだろうって考えることがあります。で、ああそうだ。家族の面倒にみる余力が必要だから、臆病になっていたんだなあって思い出すんです。それはそれでよかったんです。春めいた空を見ながら、ぼんやりそんなことを考えています。

三浦和義容疑者逮捕

2008年02月28日(木)

 ロス疑惑事件の三浦和義容疑者逮捕には驚きました。でも、それでイージス艦の衝突も農薬入り餃子の話も夕刊のタブロイド誌やスポーツ新聞、それに全国誌ですら、扱いが小さくなってしまいました。27年前の事件よりも、今日食べる餃子のほうに私は興味があるのですけど、一般の読者の興味はそうではないのでしょうか? 私と同じように、今日食べるかもしれない餃子や、今もたくさんの艦船を運行させている海上自衛隊のほうに興味があるのではないでしょうか?

 ロス疑惑事件と言えば最初はアメリカで強盗に襲われた悲劇の夫婦の「美談」としてワイドショーに取り上げられました。その「美談」が「疑惑」に変わったとき、それまで芸能ねたか、家庭の話題しか扱わなかった昼過ぎのワイドショーがジャーナルな話題も扱うようになったのです。メディアリテラシーについて話す時、テレビのニュースがワイドショー化したのはロス疑惑事件の時からだとよく言われます。ちょうど、ニュースのワイドショー化、ニュースのバラエティ化と時を同じくしておきたのがロス疑惑事件でした。

 それがなんだか、今現在進行中のさまざまな時間を覆い隠す効果を発揮しているのは皮肉な気がします。これって偶然なんでしょうかねえ? 歴史の流れをよく見ている知恵者がどこかにいるのでしょうか?

強風というよりも狂風

2008年02月23日(土)

 2時半ごろでしたでしょうか?一転にわかにかきくもり、猛烈な風が吹きました。家の中にいても外が暗くなるのが解りました。しかし、雨が降っているわけではありません。雲で暗くなったのではなく、風で飛んできた砂で暗くなったのでした。黄砂かと思いましたが、どうもそうではなくて、強風に巻き上がられた砂ほこりだったようです。

 息子が珍しがって写真をとっていました。一眼レフカメラを購入したばかりなのです。

 猛烈な強風で、電車もあっちこっちに遅延が出ていました。東北新幹線は停電のため全線運転見合わせという表示が山手線の中に表示されていました。風が一番、強い時には表を出歩くに躊躇されつほどでした。アルミでできたオカモチがどこかから飛んできました。いったいどこのラーメン屋さんのオカモチなのでしょうか?

 強風というよりも狂風という感じでした。その風のあと、ものすごく寒くなり、午前中のぽかぽか陽気がまるでうそのような冷え込みになっています。

見つけた。

2008年02月22日(金)

 東京はぽかぽか陽気になりました。で、皇居の向かい側に桜が咲いているのを見つけました。色の濃い桜で、もともと早く咲く種類かもしれません。

 あと、小川国夫さんのところでごちそうになった金山時味噌が欲しいと思っていたら、これも同じものを見つけました。ハワイアンコナコーヒーのバニラフレバーが欲しいかったのも見つけました。バニラフレーバーのコーヒーってなぜか冬の終わりにぽつんと現われるぽかぽか陽気の陽にしか欲しいと思わないので、ふだんは売っていても気にもとめません。そういうわけでちょうど良かったの。

 足に塗るクリームも見つけました。聖書に香油を塗る場面がよく出てきて、油なんか足や身体に塗ったらべたべたするんじゃない?と前々から疑問に思っていたのですけど、ピーナッツオイル入りのボディクリームというものを使ってみたら、香油を塗るというのが少し納得できました。

 今はどうか知りませんが、以前は夏になると、オレンジ色の容器に入った資生堂のサンオイルや茶色い容器に入っているコパトーンをあっちこっちで売ってました。私は4月頃から徐々に日焼けしてしまうので、サンオイルは使ったことがありません。でも、考えてみると聖書に出てくる香油って、サンオイルの類に似ているのでしょう。ピーナッツオイル入りのボディクリームを使ってみるまでそんなことを思いつきもしませんでした。

 そういうわけで、今日はたくさん「見つけました」(笑)というか、忙しかったので、また買い物虫が暴れだしているみたい。所要があって昼過ぎに神田神保町を大急ぎで歩いていたら、光の中に紙の匂いがしました。製本屋さんや印刷屋さんが多く、フォークリフトがこちょこちょ動いている神田新保町の裏通りです。ハワイアンコナコーヒーのバニラフレバーって、なんとなく午後の神保町の匂いに似ています。

牛蒡が好き

2008年02月21日(木)

 変わったお茶漬けをごちそうになりました。アナゴを佃煮風に煮たのと、牛蒡を素揚げしたのをご飯の上に載せてお茶をかけるの。

 あなごとかうなぎは、佃煮の中でも飛び切り高級で、高いなあと、手がでないことが多いです。でも、牛蒡と一緒のお茶漬けの材料に買っておいてもいいかなと思うくらい、おいしいお茶漬けでした。牛蒡はかりかりにするために、二度揚げしているみたいです。

 これから春になると新牛蒡が出てきます。黒い皮をこそげ落とすと、ふんわりとした白さを持っている牛蒡です。牛蒡ってお肉とよく合います。牛肉でも豚肉もで鳥肉でも、牛蒡と一緒にするとすごくおいしい。

 牛蒡が好き。お肉やお魚も好きだけど、だんだんお野菜が好きになってきています。

伊藤さん こんばんは。

2008年02月17日(日)

 無事、熊本におつきになられたようで。なによりです。

 平田俊子さんに妙連寺ロールはおいしかったかどうか聞いてみて下さい(ごめん、私信でした)

炎は現象である。

2008年02月16日(土)

 昔、炎は液体なのか、気体なのか、それとも固体なのかと理科の先生は尋ねたら
「炎は現象である」
 と言われました。中学生の時でした。
 
 うちの子どもたちも同じ質問を中学校の理科の先生にしています。その先生のお答えも
「炎は現象だから、物体ではない。物体ではないから固体、液体、気体の区別にはあてはまらない」
 というお答えでした。どうも親子そろって、物体と現象の区別がつかないみたいです。

 私の時代よりも息子や娘の時代の中学校の先生のほうが丁寧に教えてくださるみたいで
「いいですか。空気は物体です。で、その空気の流れができるとそれは風です。風は現象です」
 とちゃんと答えいただいたのですが「???」だった子どもは、息子だったか娘だったか忘れましたが
「でも風は気体でしょう」
 と先生を困らせたみたいでした。ご丁寧に息子も娘も同じ質問を同じ先生にしているのです。

 先週、今週と東京は冷え込んで、お葬式が続きました。お寺にでかけてお坊さんが「諸行無常」と唱えるのを聞いてきました。生花で飾られた祭壇に蝋燭の炎が揺らぐのを見ていたら「炎は現象です」と言った中学校の理科の先生の声を思い出しました。

 人が生きているのも、炎が現象であるのと同じように現象なのだなあと思うそばから「でも風は現象でも、気体でしょ?」と尋ねる自分がいて困ってしまいました。夕方、西に沈む陽の光が、ひとつき前と違ってやわらかい茜色になっています。雲が陽に輝くもの「現象」ですね。

ああ。いたたたた(泣)

2008年02月14日(木)

 昨日からお腹が痛い。おとといの夜食べた焼き鳥のレバーがいけなかったのかと思ったけれども、違うみたい。お腹にくる風邪があるようだ。

 考えてみれば今日はバレンタインデー。でもチョコレートなんてみたくないのに、ネットをあけたら、大阪の工業高校で作ったチョコレートがけの自動車の写真が載っていた。写真と言えば、ソウルの燃える南大門の写真もなんだか腹痛には響く。

 目の前には経費の領収書の山と支払調書の束。先週、神楽坂の翁庵でおそばを食べていたら、相席になったおばさんが連れのおじさんに「30年も確定申告してきたから、この時期は自然に頭が痛くなるの」と話していた。そうか、そうかとなんとなく聞いていると連れのおじさんが「おでんでも食べる?」と聞く。「なんで、あたしがおでんにお金を払わなくちゃいけないのよ」とおばさん。どうやらおでん屋の店をしめたらしい。それでも確定申告に時期になると憂鬱になるみたいだ。

 腹痛もそのせいかしら?毎年、恒例になって欲しくないなあ。

大原で白鳥を発見

2008年02月09日(土)

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 頓挫していた大原の家の建築計画をすすめるべく、久しぶりに大原まで行ってきました。今回は小学館の宍田さんとご一緒しました。

 で、家が建つはずの土地の前に広がる田んぼに白鳥の群れを発見。いや、最初、宍田さんに「あの白い鳥はなんですか?」と聞かれたときは平然と「白鷺でしょう」って答えていました。だって千葉で白鳥なんて見たことがなかったんですから。で、道を歩いていた人が「あれは白鳥ですよ。頭が黒いのは若い鳥」って教えてくれました。2、3年前から飛来するようになったそうです。昼間は田んぼで過ごして、夜は近くの沼に帰るとのことでした。

 キョンという小型の鹿がかなり増えたとの話も聞きました。それから、芽を出す前にたけのこを食べてしまうイノシシの話も。イノシシの鼻ってダテに大きいわけじゃないらしくて、たけのこの匂いをかぎ分けてしまうのですって。

 家の敷地にはたくさんの水仙が花をつけていました。日当たりが良いので、もうすみれの花がぽつぽつ咲き始め。ふきのとうが芽を出してました。裏の崖には椿が赤い花を咲かせていました。

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