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伊藤製作所「豆畑支所」
   
 

フィンランドとスウェーデン

2010年04月19日(月)

時差ぼけで忙しく、盟友Y元氏がフィンランドに閉じ込められているのに気がつかなかった。元気ですかーーー。阿蘇火山博物館で教わったことによると、阿蘇の噴火で北半球は死に絶えたろうということなので、飛行機くらいしかたないことなのかも。フィンランドといえば、きのう、つれあいがこの頃きげんがいいので(さすがに一ヶ月るすにしたらなつかしかったとみえる)映画に誘ったら、このあいだ読み終えたという本が原作の「ドラゴンタトゥーの女」とかいう映画を見たいというので、いやがるトメをひきずり、というのも、どういう話?とつれあいに聞いたら、いつもの要領をえない、しちくどい、ジェイン・オースティンの小説に出てくる娘らの父親みたいな口調で、「女の子がレイプされて、レイプされて、またレイプされるような話だ」というので、すっかりびびってしまったのである。しかしなんとかなだめすかして、というのも、それは外国映画なので、いつも指標にするレイティングがつかない。Rじゃないので、まあいいかとあたしがかなりいい加減に決断したからであるが、家族で映画にいくのは「アバター」以来。その前は「ポニョ」で、その前は「スタートレック」、その前は「ニモ」だった。「ドラゴンタトゥー」の主人公はトメの大好きなパンクファッションのたくましい女の子だったので、レイプも死体もセックスシーンも満載であったのに、トメは楽しそうに見ていた。スウェーデン映画は40年ぶりくらいである。40年前のスウェーデン映画はベルイマンの何作かで、あれで、あたしは、すっかり映画というものは退屈きわまりないものだと思いこみ、長い間映画を見ないで生きていたのであった。

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