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マーマイトと逃避

2014年04月23日(水)

イギリス名物のマーマイトにあたるものは、日本文化ではなにかと考えていたのである。労働者階級が、チープにごはんにかけ(イギリスではパンに塗って)食べられるもの、大量生産のもの、どこへでも運べて、それなりの栄養を期待できるもの、とすると、ふりかけか、のりの佃煮(色も形状も、もしかしたら味も、マーマイトに似ている)と思って調べてみると、丸美屋の「のりたま」が1960年、永谷園の「お茶漬け海苔」は1952年、桃屋の「江戸むらさき」が1950年、おお、どれもよく食べた。ちなみに「魚肉ソーセージ」が1951〜2年、「かっぱえびせん」が1964年、「チキンラーメン」が1958年、と。高度成長期なんである。してみると、イギリス文化における産業革命の変化とは、つまり日本文化においては、高度成長期であったのか、などという愚にもつかぬリサーチをして逃避してないで、さー、仕事、仕事。ああ、1粒のめばぱっと集中できるような薬、ないしはドリンクがあれば、後先考えずに濫用するのだが……。Monsterなるものを愛飲しているが、集中できるかというと、効果はプラシーボ。でも飲む。

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