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ケイ・スカーペッタとエルマーのぼうけん
2014年04月18日(金)
ケイ・スカーペッタとクラブケーキの話、東京の友人Aさんから、その蟹料理のところがすごくよかったけど、ケイがいきなり若返ったのに憤慨してそれっきり読んでないというメールが来た。まさに昨日、愛読者だったというCとその話をしていたのである。ほんとうにあれは噴飯物だった。それまでのケイの物語は、アメリカに移住したばかりのあたしに、どれだけアメリカでの女の生き方とアメリカの現実を教えてくれたかわからない。残念である。ケイの老後を、アメリカの女のすさまじい老後をじっくり読んでみたかった。 『エルマーのぼうけん』については、いい話がある。 あたしは、たぶん、あの本を、日本で最初に読んだ子どもなのである。60年代のあの頃、父は凸版の下請け印刷工場で働いていた。ある日、今作ってる本がおもしろいといって、今でいったらゲラ状のものを家に持ち帰ってきた。倫理的にどうかはわからない。でも、それを自分で本のかたちにしてあたしに渡してくれた。63年初版発行だから、あたしは8歳。むちゅうで読んだ。もしかしたら『ドリトル先生アフリカゆき』みたいに、父が声に出して読んでくれたかもしれない。そのあと、父は本になったやつを買ってくれたから、たぶん岩波には迷惑をかけてないのだ。そしてそれはうちの娘たちもみんな読んだ。上の二人は日本語で読み、トメは英語で読んだ。英語版のタイトルは『My father's Dragon』、ルイ(my father's dog)のことを人に説明するたびについ「my father's dragon」といいかけて、おっとと思う。
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