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ヨーコオノ
2014年04月02日(水)
そういうわけで、疲れ果ててよれよれのつれあいを引っ立てて、シャーロックみたいに路上からTaxiに乗り込んで、WigmoreHall、あこがれのMarc-Andre Hamelinだったが、Pacifica Quintetのみなさんが全面でピアノは奥で、ペコロス状の頭しか見えなかった。柔和そうないい男だった。Hamelin 自作の曲と、Dvorakの五重奏とOrnsteinの五重奏。Dvorakは……まあくわしい感想は後にしよう。いいたいこといっぱいある。Dvorakは華やかで可愛くてけっこう重かったし、Ornstein は激しいとこはすごく楽しかったが、緩いとこはダルかった。でもとにかく楽しかったし、つれあいと不穏だったのも直ったのである。ホールを出たときは、なによりパブでビールの気分だった。遅かったから、とにかくSohoに帰り、うちの近くのFrenchHouseという、60年代はアーティストのたまり場だったと60年代に青春だったつれあいも彼の弟も言い、今でもそうだとS(つれあいの友人で、今50のアーティスト)もN(50くらい)も言い、とにかく店の前の人だかりはいつもものすごいのでよっぽど人気のある店だと思う。そこでOld Speckled Henを半パイント。これはうまかった(は、といったが、こないだのLondon Prideもうまかった)。LondonPride よりもっとまろやかでクリーミーで軽いといえば軽いがその軽さは、筋肉でできてるような軽さであった。飲んでたら、隣にいた、かなり酔ったペコロス頭のおっちゃんが話しかけてきて、つれあいに「おまえはおれより毛がある」と。それで、わはははとなり、話し始めたら「おれはライオンキングの劇場で、歌とギターをやっている、もう44年歌ってギター弾いている」ということだった。結婚したときは髪が肩まであったが、だんだん禿げてきて、今は頭を毎日剃ってるそうだ。アイルランドのベルファスト生まれで、70年代からこのあたりにいるそうだ。いろんなパブに行くが、このパブがいちばんお気に入りで週に一回は来るそうだ、きょうは6時からいるそうだ(そのときは10時)。ビールでどんだけ酔っ払えるのかなと思ってたらそういうわけだった。それで、つれあいも、すごいコックニー弁で(カリフォルニアにいるときはそれは出さない)「おれはこのへんで育って60年代はこのへんのアートシーンにいたんだ」といっておった。それからおっちゃんは、カラオケの極意をくわしく教えてくれた。要約すれば、人のことは気にせず自分が楽しむんだそうだ。別れ際に、「ジョンレノンのワイフ、知ってるか」というから、ヨーコオノ、というと、「そうそう、おまえはヨーコオノに似てる、また会おう」といって、抱きしめてくれた。
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