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森鴎外記念館

2013年12月11日(水)

きょうは森鴎外記念館に行った。これが目的のひとつだったのでやっと達した。BとN子さんにはいろんなものを見せてもらったし教えてもらった。あたしの興味は翻訳と阿部一族である。翻訳のなかでも実は「聖ジュリアン」「冬の王」「パアテル・セルギウス」しか興味が無い。岩波の古い全集が時系列になっていて、それぞれの巻に、翻訳も小説もいっしょに入っていた。ジュリアンは6巻で「青年」といっしょ。冬の王は10巻で興津弥五右衛門といっしょ。セルギウスは14巻でもともとのタイトルは「出家」で、「護持院原の敵討」といっしょ。トルストイの死は1910年で鴎外はその顛末を知って椋鳥通信にかいた。セルギウスはトルストイの遺作で鴎外の翻訳は13年に発表されている。鴎外の書いたフランス語の手紙も見せてもらった。ドイツに来てから必要なのでフランス語を勉強しはじめたそうだ。セルギウスみたい。気になっていたHans LandはBも知らなかったといっていた。もちろん全集やなにかには資料がある。本名もわかった。それでwikiのドイツ語をみたら、あんなに探しても出てこなかったHans Landの仕事が出てきた。忘れられた作家の一人だ。年は鴎外と1つしかちがわない。老いたキミ子の顔がるんにかさなって見えた。もちろんそれを鴎外は見てないと思う。本をとっかえひっかえ読んでいて、記念館に5時間もいて、それからBがあちこち連れていってくれた。舞姫の舞台の通りや、チェックポイントチャーリーや。帰りはStadtmitteから地下鉄をのりついだが、Bにもらった資料を読みふけっていて降りる駅を乗り過ごした。

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