中沢けい公式サイト 豆畑の友
ホーム プロフィール・著作リスト 中沢けいへの100の質問 中沢けいコラム「豆の葉」 お問い合わせ
伊藤製作所「豆畑支所」
   
 

父と卵かけご飯

2011年11月04日(金)

明日帰るし、朝が早いので明日の朝食は作れない。それできょうはヘルパーさんキャンセルして、うなぎやに行こうという話をしていたのである(漫画の「う」を読んでからこのかた、あたしはすっかりうなぎ好きになっておる)。ところがいざそのときになると、「いきたくない」と。そして「卵かけご飯が食べたい」と。ちょうどすごく高い、すごくおいしい卵を買ってあったのである。「ばあさんはかきまぜすぎるんだ」といいながら食べてる父のおちゃわんを見れば、ぜんぜんかきまぜてない卵がごはんのなかにぽっかりと浮いておる。しかしかくいうあたしも、卵は二三回かきまぜるだけで食べたいくちだ。つい父もわたしも二個ずつ食べてしまったが、食べながら、「ばあさんがいたらなんていうだろうな」「こういうめくちゃくちゃなのがおいしいんだよ」などと。
今朝は台所の流しでルイを洗っていたのであるが、「おかあさんがいたら、何ていうかわかんないね」というと、「きっと『まったくあんたたちは、みそもくそもいっしょにしてーー』っていうよ」とまさにあたしがそう思っていたことを父が言ったので笑った笑った。
向かい合ってご飯を食べていると、「あんたがそこにいると、向こうの部屋に子どもらがいるような気がする」などと。

↓前の日記 / 次の日記↑

   
談話室 リンク集「豆の茎」 メルマガ「豆蔵通信」 サイトマップ