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伊藤製作所「豆畑支所」
   
 

飛行機がキャンセル

2014年10月30日(木)

いざ日本にいかんと、飛行機に乗り込んで、H田がいい、いいといってたThe Grand Budapest Hotel を見ていたら(もう飛んでた)機内がざわついて、はっと下を見たら陸地が近づいてきた。もしやと思ったら、そのとーり、空港に引き返す緊急事態、機長は、心臓発作を起こしたのは第3パイロットで、あとは不具合はぜんぜんありません、といってたのに、フライトはキャンセルで、京都であるはずだった『猫会議、師走の京都で伊藤比呂美に会ふこと』のリハーサルは、少なくともあたしはキャンセルだ・・・・・。とっても親切なUA の係員さんが羽田行きに振り替えてくれ、あたしは必死に国内線を変更し、ホテルを予約し(羽田着が22時45分なのだった)あーあだよ、まったく。しかし病者に咎はなし、機長も、「well、みんなに起こりうることですから」と説明していた。前、一年に4回、キャンセルされたことがある。そのうちの一回はトメもいっしょだった。新しい予定をもらったとき、トメがふと「またキャンセルされたりして」というから、「まさかー」とあたしがいったら(成田だった)係員の人が、「実は私が働いている十数年間で1回ありました」と言っていた。とにかくその頃は行き来が激しくて父が老いていて心底この股旅が辛かった頃だ。『父の生きる』参照といいたいが、実は『たどたどしく声に出して読む歎異抄』にこれでもかこれでもかとその愚痴が書いてある。親鸞上人のせいではないのだが。ま、しかたがない、これも浮き世だ。仕事しよ。『猫会議、師走の京都で伊藤比呂美に会ふこと』は12月6日18時〜 京都府立文化芸術会館で、脚本森嶋也砂子、演出新谷智史。森嶋さんが『読み解き般若心経』をそのまま使って自在に舞台化してくれた。あたしも読むけど、ちょっとびびってます。やっぱふだんの朗読と違うと思うので。

11月7日 RainyDay 青山

2014年10月26日(日)

平松洋子さんと、こんなのをやる。こないだドゥマゴでやったののつづきです。


http://www.switch-store.net/hpgen/HPB/entries/68.html

ミシガン

2014年09月30日(火)

ミシガンに行って朗読しまくって帰ってきた。Jとのユニット、というか、翻訳者と実作者が、英語と日本語で交互に読んでるだけなんだけど、ちょーおもしろい。一人でやるのとは違う力が沸き起こる。帰ってきたらノミ禍はおさまっているようだが、ニコをひっくり返してみると、いちいちノミが取れる。

EU大会

2014年09月24日(水)

長逗留しているドイツ人は、とっても感じがよくて、何でも(肉以外)食べてくれて、楽なのだが、よくしゃべる。もともと仕事の関係でつれあいとしゃべりに来たらしいが、じつによくしゃべる。それであたしたちだけでは相手しきれず、というか、まあ遠来の客がおもしろいので、いろんな人をかわるがわる呼んで、ディナーやっている。きのうはさらによくしゃべる近所のフランス人が帰ってきた(夏の間いなかった)ので、もうひとり合気道のセンセイ(イギリス人・女)を呼んで、EU大会であった。よくしゃべる独仏に比べると、うちの英がおとなしく見えるからふしぎなものだ。ところが、こうしてよくしゃべる男が(全員老人)あつまると、なんだかそこに男文化がカモシ出される。センセイは、道場で、泣く子も黙る怖さで男の弟子どもを投げ飛ばしているのだが、男老人EU知識人のディナーのなかでは、否応なしに女の文化を持っている。いや、話にはちゃんと加われるし、女々した話題をえらぶわけでもないが。あそこまで飽くなき議論を追求したがらないというか。そしてそれはあたしも同じことだ。センセイは先に帰ったが、そのあとフランス人がなかなか帰らず、また三人ですわってしゃべりはじめたので、いつもはやらない食後酒の提供をしたくらいであった。みんなグラッパを飲んでいた。
ドイツ人は前に話したようにベジタリアン(魚OK)だから、毎日必死で魚料理。魚メニュー出し尽くした。きのうはさしみと蟹玉。EUの人々が、ひらたいディナー皿によそった蟹玉を必死で箸で食べていた。あたしだけ食べにくいのでナイフとフォークを使い、それぞれの前にナイフとフォークを出してあるのに、だれも使わないのであった。

ご案内「「読み解き『般若心経』」を読み解く」朗読公演

2014年09月21日(日)

森嶋也砂子さんが「読み解き『般若心経』」からつくってくれた脚本、あたしも出ます。


「読み解き『般若心経』」を読み解く
  「猫会議、師走の京都で伊藤比呂美に会ふこと」

[日 時] 2014年12月6日(土)18:00〜
      ※会場は開演の30分前です
[出 演] 伊藤比呂美と10人の役者たち
[料 金] 一般前売 3,000円/当日 3,500円/小中学生 1,800円
[会 場] 京都府立文化芸術会館〈ホール〉
       (京都市上京区河原町通広小路下る東桜町1)


[ご予約・お問合せ]TEL:090-1139-2963(飛鳥井)/mail:p.actmail0841@gmail.com
            P-actホームページ
             http://www.ac.auone-net.jp/~p-act/
              「NEWS!」より、〈CoRichチケット予約〉を利用して、お申込みいただくこともできます。

ご案内「日本ノ霊異ナ話」朗読公演

2014年09月21日(日)

「日本ノ霊異(フシギ)ナ話」
〜シリーズ 日本の美味しいことばたち その壱〜

[日 時] 2014年9月28日(日)14:00〜完売/17:00〜
          9月29日(月)19:00〜残席わずか
      ※会場は開演の30分前です
[出 演] 中田達幸・千種みねこ・飛鳥井かゞり [篠 笛] 辻あつこ
[料 金] 1,500円
[会 場] P-act  (京都市上京区河原町通今出川下ル梶井町448 清和テナントハウス2F)
      ※「河原町今出川」交差点より、信号ひとつぶん南へ下ル、
         東南角より2軒目の、清和テナントハウスの2Fです)

「日本霊異記」からうまれた伊藤比呂美作「日本ノ霊異(フシギ)ナ話」が、『目ではなく声で読む/意味ではなく音で聞く』朗読作品となって立ち上がります。本年12月6日、京都府立文化芸術会館で上演する朗読公演、「猫会議、師走の京都で伊藤比呂美に会ふこと―「読み解き『般若心経』」を読み解く―」の、プレ公演でもあります。
ご予約の方優先で、各回限定30名。満席でご入場をお断りする場合がございます。なるべくご予約くださいませ。

[ご予約・お問合せ]TEL:090-1139-2963(飛鳥井)/mail:p.actmail0841@gmail.com
            P-actホームページ
             http://www.ac.auone-net.jp/~p-act/
              「NEWS!」より、〈CoRichチケット予約〉を利用して、お申込みいただくこともできます。

離合

2014年09月18日(木)

「こうしたトラブルは2011〜13年、メーカーから国交省に計111件報告された。細い下り坂で対向車をやり過ごすためRレンジに入れていったん後退し、その後Rレンジのまま前進したら、ブレーキが利かなくなった…」というのは「asahi.com」からの引用。この「やり過ごすため」というところを注目してほしい。ここは熊本県人、熊本関係者が、会話してると、ないしは書いていても、「離合するため」となる。というか、「離合」は、教習所でも習ったし、みんな使ってるし、自分も日常的に使ってることばなので、標準語で使わないということを今まで忘れていたのである。

ニコ歯医者

2014年09月17日(水)

ニコが朝から歯医者である。ニコだ。あたしじゃなく。なんとかがなんとかで今月割引になるから歯磨きどうですかと勧誘されて予約しておいたのが今日。朝、連れて行った。夕方受け取りに行く。それで、今、仕事部屋で、伸びをしても、だれもさっと動かない。水を飲もうとしても、だれも動かない。後ろからたえまなくあたしを注視している「さんぽさんぽあそべあそべ」の視線がないということが、こんなに楽で、しかもこんなに空虚なものだとは!

暑い

2014年09月16日(火)

ものすごくものすごく暑い。むし暑いし、暑いし、ギラギラしている。サンタアナではない。で、雨はない。乾いている。毎日青空で、毎日ものすごい日没が見られる。たえかねて、数日前についに扇風機を出した。数年前の夏にこういう気候になったとき、爆発して(頭が)3台も買い込んだやつだ。こないだの東京を思えば、こんなものーー(清水マリの声をお借りしました)と思うけれども、ここ東京じゃないし、もう9月半ばすぎてるし、熊本では「随兵寒合」(ずいびょうがんやい)といって、「暑さ寒さも彼岸まで」と同じ意味のことわざがあるが、その随兵行列、昔はいつも9月15日だったが、この頃地球温暖化のせいで日にちがずれる。今年は21日だそうだ。だからまだ暑いのか・・・(ってココはカリフォルニア)。とにかく夏の日本から引き続きだから、まあこんなもんかと思ってるけど、異常事態なんである。ジーンズはく気になれない。ブラする気にもなれない。めったにシャワー浴びないのを得意としていたあたしが、毎日浴びないと気持ち悪くてたまらない。しかしこの気候で、シャワーを毎日は反エコである。それで、水がつめたいうちに浴びはじめて熱くなったらもう終わりという簡便シャワーを考案した(もちろんたまにちゃんと頭も体も洗います)。台所で使った水はおけにためておいて、庭にやっておる。お上からは水に関する制限を列記したお触れがとどいた。洗車もやめたので、うちの車はものすごく汚い。そうめんしか食べたくない。そのそうめんを切らしている。日本食屋にいかないとだめなのだ。天気予報を見ると、31度とか33度とかで、マイルドな暑さに聞こえるが、ウソなのである。しかし、ノミは制圧したようだ。勝利宣言したいが、慎重に様子を見ている。まだ、毎日、ニコから数匹ずつノミが取れる。

『鋼』考

2014年09月15日(月)

『鋼の錬金術師』をとうとう足りなかった巻までぜんぶ買い尽くし、読みつくした。今まで読んでなかったのが口惜しい。そもそも少年漫画、弱い分野なのだ。戦いばっかりで女観はばかばかしくて。それがこないだトメに勧められ、トメにBookOffであるだけ調達してこさせ、読み始めたらのめりこみ、残りをネットで買い集めた。読み進めるにつれ、どんどんすごくなった。まず、戦場の描写がただごとではない。まるで経験したような、リアルな、こまかいところまで。『凍りの掌』や『紫電改のタカ』を思い出したくらいである。と思っていたら、単行本の袖のところに、描くにあたって第二次世界大戦の戦争体験者に話をきいたと書いてあった。それから、生き死にの描写が、ただごとではない。これは同じ作者の『銀の匙』や『百姓貴族』でじゅうぶん伝わっていたが、こんな早くから展開していたとは。しかもところどころに挿入される日常的な風景、とくに人と動物の生き様に生活感あり、異様に力強く迫ってくる。リゼンブールの羊祭りの風景や興奮した馬の様子など、その生活感から生き死にを導き出す方法には『アニマの鳥』を思い出したくらいである。そして、これはトメの勧めるひとつの理由でもあったが、女の描き方がハンパなくイイ。ヒロインのウィンリィこそ、待ってるだけで物足りないが「まあ、少年漫画だから」(とトメが言ってた)しかたないんだろう。しかし、ホークアイもイズミもアームストロングもすごい造形、とくに17巻のアームストロング少将がレイブン中将に手を撫でられて「ぶった斬ってしまいたい!!!」と呪うところは圧巻だった。イズミの商売は「肉屋」であるが、このことばについては、チェックされて書き直すことをすすめられた経験がある。「精肉業」ならOKだと言われた。今はそんなことはないのか。この頃はそんなことはなくなったのだろうか(この漫画は2001〜2010)、そして登場人物は心にも身体にも障害を持つ人間ばかりであり、『ベルセルク』もこんな設定だけどもっとリアル。ある意味『リアル』のリアルさにすごく近い。

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