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中沢けいコラム「豆の葉」
   
 

お金のなる木

2009年07月13日(月)

 「お金のなる木」ほんとうはもっといい名前があるのでしょうけれども、なぜか「お金のなる木」と呼ばれている植木があります。うちの「お金のなる木」は、かれこれ17、8年前に叔母の家に庭先から一株もらってきたものです。ずいぶん大きく育っていました。

 それがこの春先から大風が吹くとぼきぼきと折れるようになりました。木としての寿命が来たようです。木と書きましたが、実際は多肉質の植物です。で、100年に一度の不況と言われる時節柄、「お金のなる木」が枯れてしまうのは、縁起がよくない。
 でも、大丈夫。「お金のなる木」は挿し木でよく付くのです。で、小さい鉢を3つほど使って挿し木をしました。「お金のなる木」を増やしたわけ。

「お金のなる木」のほうも、寿命が来ると風でぼきぼき枝が折れるのには理由があるようです。折れて吹き飛ばされた枝が、どこかの地面に刺されば、そこから根が伸び、新しい「お金のなる木」になるというわけ。それもベランダでは望みがないなあ、と思っていましたが、今朝、他の植木鉢にちゃんと根を下ろしている「お金のなる木」の小さなやつを発見しました。ことによると、どこかとても遠くへ吹き飛ばされて、そこで根を下ろした「お金のなる木」もあるかもしれません。「お金のなる木」の度胸はなかなかのものです。
 思い煩うことなかれというのは、こういうことを言うのかもしれません。

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