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中沢けいコラム「豆の葉」
   
 

干筍

2004年11月24日(水)

 熊本で見つけた二つ目の不思議なものは干筍です。たぶん、干したけのこと読んでいいのだと思いますが、ビニールの袋には「干筍」の文字がありました。文字どおり、たけのこの干物です。

 前から不思議に思っているのは魚を干したものは「ひもの」で魚以外は昆布のような海のものでも、干瓢のような山のものでも「かんぶつ」になるのはどうしてなのでしょう。だから、ほんとうはたけのこの乾物と言わなかればならないのですが、たけのこを広げたカラカラに干した様子は「干物」という言葉がぴったりです。

 一晩、水に漬けて戻してから、炒め物などにすると良いらしい。今のところまだ台所に放り出してあって調理はこころみていません。でも、たけのこの干物があるということは、それだけたくさんのたけのこが収穫できるということでしょう。きっとたけのこの季節に熊本に行ったら、八百屋さんの店先にはさぞ見事なたけのこが並んでいることでしょう。

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