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中沢けいコラム「豆の葉」
   
 

訳注聯珠詩格

2008年08月26日(火)

 今、銀行から帰ってきました。ずっと未記帳だった通帳の記録をつけてもらっていたらすごく時間がかかってしまいました。ATMコーナーには始終「ATMで還付金が出ることはございません」のアナウスが流れてました。

 この春ごろから、うちにもしょっちゅう「還付金があります」って電話がかかってきてました。これまでの経験上、払ってない税金や保険年金の督促はあっても還付金のお知らせはなかったから、振込み詐欺には引っかからなかったけど、けっこう、引っかかる人っているみたい。

 小さいこだわりですが「振り込め詐欺」という言い方は嫌い。発音がしにくいから。「振込み」は名詞としても使えるから「振込み詐欺」でいいと思う。「振り込め詐欺」という言葉を聴くたびに、中学校の時、英語の能動と受動がわからずにまごまごしたのを思い出してしまう。だって日本語は能動と受動が曖昧なんだもん。

 柏木如亭の『訳注聯珠詩格』は

 「杜甫、李白、などの漢詩を江戸時代後期の漢詩人柏木如亭が当時の話し言葉を使って訳した漢詩集。」

 と説明されています。

 伊藤さんが見つけた岩波文庫は私もアマゾンで見つけて買いました。世間は広いようで狭い!柏木如亭には「詩本草」というのもあって、こっちはお料理の本。
 
 「遊歴の漢詩人が行く先々で口にした美食と旅の記憶に漢詩を結合させた随筆。『随園食単』『美味礼賛』に匹敵する魅力的な一品」

 と紹介されています。『随園食単』は中華料理。『美味礼賛』は西洋料理。『詩本草』は和食。さて、今夜は和洋中どれでやろうか?と迷いたくなるような三冊。

 伊藤さん、夏ばてしないで下さいよ!『トリッパー』の連載楽しみにしてますね。

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