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青い海 青い空 青い麦
2007年03月06日(火)
熊本に行ってきました。新聞連載「ジュリアおたあ異聞」の取材です。宇土半島から天草西海岸までをめぐってきました。ご案内いただきました熊本近代文学館の馬場さん、熊本日日新聞の勝木さん、それに熊本にお帰りになっていた伊藤比呂美さん、インスピレーションにあふれたガイドをしていただいて、ほんとうに感謝しています。どうもありがとうございます。
今回は挿絵を描いていただく宮本恭彦さんもご一緒しました。宇土から大矢野のあたりは「浦賀や田浦にそっくり」とおっしゃっていたので、ほんとうれしくなってしまいました。三浦半島は開発が進んで、昔の内海の眺めは少なくなりましたが、それでも、天然の良港であった地形の名残はあります。宮本恭彦さんはずっと三浦半島の田浦に御住まいです。「なんだかうちに帰ってきたみたいだなあ」という感想は、私が最初に大矢野に案内してもらった時と同じでした。
宇土半島は麦の葉が伸びる季節。「ジュリアおたあ異聞」の前半の重要人物である小西行長は宇土の領主だったのですが、五島にいた松浦一族と組んで小麦粉の貿易をしていたようです。小麦貿易の利益が宇土城建設の費用になったと推察されています。宇土から天草は海のいろいろと言いたくなるくらいに、様々の海の様子を見せてくれる地形をしています。
宇土半島の北側は干潟で有名な有明海、南側は不知火海、有明海と不知火海の間に私や宮本さんが「浦賀にそっくり!」と思った島と入り江の多い海域があり、天草に渡って西海岸まで出れば、そこは東シナ海です。伊藤比呂美さんは大波がじゃばんじゃばんする外海の眺めを見たいのだそうですが、どういうわけか、伊藤さんが東シナ海の見える場所まで行くと、かならずベタナギになるのだと言ってました。海の神様か、空の神様か、どちらか判りませんが、伊藤さんには親切? なようです。伊藤さんのおかげで青空の広がるベタナギの東シナ海を見ることができました。
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