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中沢けいコラム「豆の葉」
   
 

妖怪大戦争見てきました。

2005年08月11日(木)

 有楽町で最終回の「妖怪大戦争」を見てきました。16時からの回が終わったところで扉が開くと出てくるわ、出てくるわ、白髪頭のおじいさんと坊主頭の坊やたち。夏休みの孫と見るのにちょうどいい映画みたいです。角川映画は久しぶりだったのですが、社長が変わってもやっぱり角川映画は角川映画だなあという感じでした。

 小技のおもしろいところはいっぱいありました。宮部みゆきの学校の先生とか、大沢在昌の読書好き浮浪者、そのとなりのホームレスが「理事長」と呼ぶのは、推理作家協会の理事長に就任したことを知らない人にはおもしろくないでしょうけど、そういう小技がかなり利いた映画です。監修者が水木しげる、京極夏彦、宮部みゆき、それに荒又宏ですから、なんだかこちらのほうが妖怪のような気がしないでもありません。

 大画面で3000人(?)も妖怪が出たら怖いもなにもあったものではなく、隣の席の女の子(小学校低学年くらい)はきゃきゃと喜んでいました。

 昔「妖怪百物語」という映画を見たんです。その時の気持ち悪さというか、恐ろしさは今でも忘れがたいんですが、あの映画は湿っぽい怖さがありました。それとはまったく違うドライな妖怪映画でした。

 選挙のほうがよっぽど妖怪じみているかもしれませんが、ああ、夏休みって感じになりました。

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