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定義如来の油揚げ
2005年06月08日(水)
作並温泉は仙台の奥座敷なんていわれる温泉です。2年ほど前の冬、韓国の作家の伊大寧氏を作並温泉に案内したことがありました。もちろん、その時は冬景色。今度は新緑の作並温泉に行ってきました。
作並温泉の近くにある定義如来は、近郷近在の信仰を集めているお寺です。おみやげに変わったものをふたつみつけました。ひとつは飴。古事記風に言えば「成り成りて成り余れるところ」と「成り成りて成り足らざるところ」をかたどった飴です。子宝祈願と安産祈願のお寺の縁起物のようでした。そうふざけたものではなくて、真面目に良い子が授かりますようにという願いがこめられているのでしょう。陰陽石のことは耳にしたことがありますが、飴は初めて見ました。
それから油揚げ。油揚げを入れた袋に「三角定義」としゃれていましたからそんなに古くからの名物ではないのかもしれません。ふつうの油揚げよりも厚いのです。しかし、厚揚げのように中がしっとりしているのではなく、さくさくしています。少し凍らせてから、揚げているのかもしれません。中がスポンジ状になっているところが、凍り豆腐と似ていました。子ども連れ家族連れの参詣者がたくさんいる境内では、この油揚げを焼いて、少々のねぎを載せたものを売っていました。
これがなかなかおいしい。あぶったくらいで食べるのです。それに、握りこぶしのような大きな丸いおにぎりに味噌を塗ってあぶったものも、人気がありました。素朴で単純ですが、味噌もお米もおいしいのです。地元の人々がお参りしている定義如来でした。
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