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中沢けいコラム「豆の葉」
   
 

花しょうぶ 二番目の花

2005年05月10日(火)

 母の日ということで花屋ではカーネーションがはばをきかせていますが、花しょうぶが今頃になって出回りはじめました。6日のあやめの言葉とおりお節句を過ぎてしまうと、見る人の少なくなる花ですが、ほんとうのしょうぶの季節はこれからです。

 以前、しょうぶの花は一本の茎から二つの花が咲くことをトリックに使った推理小説を読んだことがあります。その小説では、ふたつ咲くはずの花が三つ咲いたのが事件をとく鍵になっていました。覚えているのはそれだけで、小説の題名も作者の名前も、そしてどんな事件だったのかも忘れてしまっています。たぶん殺人事件だったような気がするのですが、まあ、推理小説で殺人事件意外の事件を扱ったものは珍しいですから、そう記憶しているだけなのかもしれません。

 5日のお節句前に買った3本の花しょうぶがそろって二番目の花を咲かせました。二番目の花のほうが色が薄いのは、生けてある場所が暗いからです。それにしてもなぜしょうぶはひとつの茎からのびる芽の中に二つの花を隠しているのでしょうか?

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