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中沢けいコラム「豆の葉」
   
 

株式会社

2005年03月02日(水)

 渋沢栄一のことを少し調べたことがあります。渋沢栄一は幕末の深谷に生まれた人ですが、明治維新後、たくさんの株式会社を作りました。この株式会社は全てパブリックなものになって、渋沢一族のものにはしませんでした。渋沢栄一は株式会社というものは企業を経営者個人のものからパブリック(公)のものにする仕組みだということをよく知っていたみたいです。

 どうして渋沢栄一がそういう考えを持つに至ったのかに興味がありますが、これがなかなか掴めないのです。そういう考えに至るエピソードでもあれば、小説にするのにもって来いの題材なのですが・・・。

 ライブドアのニッポン放送株式買収や、西武鉄道の株式虚偽記載事件などの報道や議論を見ていると、株式会社は企業を経営者個人のものからパブリックなものに変える仕組みだという考え方が、共通の基盤になっているとは思えないような展開をしています。そうした土台の考え方に共通理解がないまま、議論が空転しているように見えるのは、私だけでしょうか?

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