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地震関連16 研究室の惨状
2011年03月23日(水)
地震以来、初めて学校へ行ってきました。先生方の中には、すぐに学校へ出られて研究室をすっかり片付けてらっしゃる方もいました。書棚をT字に作って、地震の被害が少なかったという方も。が、おおむね、どこの研究室もめちゃくちゃ。お互いに覗き込んでは「こりゃ、ひどい」と嘆息したあとで、「笑っちゃあいけないけど、これは笑うしかないなあ」と、へんてこりんな具合の研究室を覗いてはみんな、なぜか笑ってました。
日本文学科共同研究室の本も全て棚から落ちたそうです。助手の高橋さんは、ちょうど研究室にいて、机の下に避難して難を免れたとのことでした。共同研究室は昨日はもうきれいに何事のなかったかのように片付いていました。さて、そのお隣は私の部屋。
扉をあけたとたんに、目の前にスピーカーがぶるさがっていました。床はお茶碗やコップが割れた破片が散らばり、散乱したお菓子と混じり合っていました。冷蔵庫は前に進み出ているし、ファックスは棚から転げおちているわ、PCのモニターは仰向けにひっくり返っていました。先生方がかわるがわる覗き込みにきて「わぉ」と驚き、HA・HA・HA・HAと笑ってました。この笑い声はネルソン先生ではありません。みんなで顔を見合わせて笑ってしまいました。
かなりの本が床に落ちていたのは予想通りでしたが、扉から向かって左の棚にあった分厚い辞書類が、右の本棚の下まで飛んでいたのには驚きました。どうやら、本は崩れ落ちたのではなく、棚から飛び出して、遠くまで飛んだようです。「これはどうしょうもないなあ」と私があきれていると、箒と塵取りを持った黒田先生が 「ガラスや瀬戸物の破片だけでも片付けてしまいましょう」 と床を掃いてくださいました。へんな感想ですが、こういうときの行動の素早さって、学校の成績の良い人はちがうなあと、なぜか感心。学問ってのは、整理整頓の別名じゃないかなあと、日文の研究室にいると、考えさせられるときがあります。
で、反省したかと言うと、そんなことはなくって、とりあえず川端康成全集や川上徹太郎全集を棚に戻して、あとはゆっくりやることにしました。
靖国神社では大灯篭が二つとも、損壊していました。大灯篭は、白い覆いで囲われて「危険なので近づかないで下さい」の張り紙がありました。境内の桜のつぼみはふくらみはじめています。注文してあったお皿が届いていると連絡を受けていたので、器の「花田」さんへ。幸い花田さんでは、器が棚から落ちるという被害もほとんどなかったそうです。今年は節電の影響で、千鳥ヶ淵のライトアップは中止とのこと。灯りがなくっちゃ夜桜見物はできません。せめて見事に花が咲いて欲しいと祈るばかりです。
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