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伊藤製作所「豆畑支所」
   
 

ごらんあれが

2011年02月24日(木)

青森から帰ってきてずっと「津軽海峡冬景色」を歌っているのは、青森で「竜飛岬」という道路標識をみたからだ。なんとipodに入っておる。なぜかというと、数年前の暮れに、母に聞かせようと演歌をいろいろあつめたからだ。その年の紅白に出た石川さゆりは、中腰になってからだを揺らしながら「天城ごえ」を歌い上げ、あたしは迫力に驚きつつその歌のエロさにへきえきしたものだ(とうぜんそれもipodに入れた)。天城ごえはまだエロすぎて歌えないが、津軽海峡冬景色なら歌える(人のいないところで)。「わずかに、かすみ、みえる、だけ」というところが気に入らない。「帰ります」の「ます」も気に入らないが、なおしようがない。(詩人の業)「ごらんあれが」はすごく好き。「上野発の」もすごく好き。閉じた音が。しかしビールと同じように、そこで飲むとうまいが、環境や気候がかわったところで飲むとおいしくない。熊本で歌うのはまだマシだった(歌いたいがために、福岡へは車で行った)が、カリフォルニアで歌うとあんまりからからに晴れあがりすぎていて、おもしろくない。遅くなりましたが、青森県立美術館のみなさん、とくにI倉さん、青森近代文学館のみなさん、ほんとうにありがとうございました。そして福岡の箱崎水族館喫茶室、F枝さん、いつもながら、ほんとにありがとうございました。朗読に来てくださったみなさん、ほんとにほんとにありがとうございました。

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