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リアルとSage洋菓子店
2011年01月12日(水)
それで、S子にたのんだおみやげが、「モーニング」と「スピリッツ」と「リアル」の10と「のだめ」の25、和三盆の干菓子とミルキー味の薄皮クリームパン(は、なかったのでランチパックのチョコホイップを買ってきた)。それでゆうべはなーーーんにもしないで、ただ、ただ、漫画を読みふけった。こういう雑誌はたいてい乗り物のなかで読むので(おばさんが漫画雑誌よんでるのは恥ずかしくないのかと昔だれかにいわれたが、背に腹は替えられないのだ)うちの自分の仕事場の机にむかって読んでるのはじつにへんな感じだった。揺れてざわざわしてないとなんだか読んだ気がしない。しかし息をも継がずによみふけって堪能した。とくに「リアル」。「リアル」は最初の数巻、そうかこうきたか、さすがであると感じ入り、なんというかI上さんの術中にまんまとはまり、ツボがぜんぶ(知らないツボまで)きっちり抑えられて温泉に浸かって気持ちいいように気持ちよかったのだが、そのつぎの数巻で、なにくそと思い始め、I上さんの思い通りには感動しないぞという反抗心がむらむらと涌いてきた。ところが9巻で、あたしはそれまでの反抗心なんてぜんぶ捨て去り、ふたたび、I上さんの術中にはまったというか、何もかもが、スッキリと、ほんとにダイレクトに、伝わってきたのである。10巻もひきつづき、そんな感じ。一晩のうちに何回も何回も読み返した。1年間それしか読めなかった「スラダン」の悪夢がよみがえったかのようだ。「僕はビートルズ」もいよいよいい感じであったし、S子が自発的に持って帰ってきた「なにたべた」4巻もまた(あたしはもう買ってあったのだが)やはり何度読んでもイイのであった。しかし残念ながら注文しておいた「ヴィンランドサガ」はS子が熊本を発った日にとどいたらしい。それで、きょうはS子とSageへいき、ケーキ買って友人Gルの家に新しい作品をみにいった。Gルは拾った木ぎれに手や足をセラミックでつくってくっつけるという、ちょっと見には義足や義手のような作品を作り始めていた。そのあと、またSageへもどり、絶品モンブランをゆっくり食べ、いちばん上のおとなっぽいまるいカスタードとその下の濃厚な渋皮つき栗のパテとその下のシンプルなスポンジとその下のそっけないほどきめの粗いダックワースとのかさなり具合は、どれを抜いても、だめなんだろうなと考えながら食べたのであった。橘ならちゃんと解説してくれるんだろうけど、Sageさんはわはははと笑うだけで説明してくれなかったのである。持って帰ったのは濃厚ミルキー風味の白チョコレートとラズベリームースのかさなったミストラルと、アーモンドクリームとカスタードが絶妙のさくさくしたフルーツタルト。
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