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伊藤製作所「豆畑支所」
   
 

人の親切

2009年12月17日(木)

バークリーにいって帰った。つかれ果てた。行きは車だったが帰りは飛行機だったので、North Berkeleyって駅からBARTにのってSFOまで行こうとしたが、行き方がよくわからず、親切なおばさんに教えてもらいながら乗って、終点まで行ったら、その前の駅で降りないと空港にはいかれないのであった。焦って、そこにいた空港職員の制服を着たおばさん二人連れにきいたら、親切に、ついてこいといわれ、その駅から(だいたいなんとよむのか読めない駅の地名なので、よけい不安だった。 Millbraeというんだが、最後のraeがラテン語の科名みたいでいごこちのわるい名前である)シャトルにのるからついてこいといわれ、ついていった。すでにその時点で、搭乗時刻まで1時間を切っていたのである。で、バスで10分、ついたのは国際線で、あたしの乗るのは国内線だ。そしたら二人連れのひとりに、自分は国内線で働いているからついてこいといわれ、彼女に(フィリピン人だった)ついて国内線までAirTrainにのって、セキュリティをおばさんの根性で走り抜け、間に合ったのであった。つかれ果てた。なんと多くの人に助けられつつ生きていることか。前の晩はK子の猫があたしの首の上に乗ってきてそこでしばらく寝ていたので、可愛かったが寝心地がわるかった。猫とはへんな生き物だ。こういうものを、あたしも、犬を飼う前は親しく飼っていたのである。犬に馴れてみると、猫のその、からだのつくりもさわりごこちも歩き方も人へのなつきかたも、昆布の薄皮が張ってあるように不思議である。

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