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温泉なう
2014年07月11日(金)
温泉なう。しかしつらつら考えるとへんなとこである。熊本の阿蘇らへんの(コレ熊本弁)温泉は、ほんとに山の中にある。いきつけの地獄温泉も、ちょっと遠いからなかなか行かれないがいつも行きたい小田温泉も満願寺温泉もあんなに都市化した黒川温泉でさえも、山の中にある。露天風呂はその山の中の風情をそのまま切り取ったものだ。へたすると猿も入る。植木あたりの日帰り温泉も、山の中でなければ田畑の中で、濃厚に牛馬のニオイがする。湯田温泉は市街地で、地理はよくわからないが、空港から高速やら国道やら乗り継いでどんどん行くと市街地に入り、そこがいきなり温泉街だった、つまり林立するホテルや旅館はどれも市街地にある。で、露天風呂も市街地のど真ん中にできている。たとえばこのホテルの露天風呂の周囲は建物でただその囲いの中に植え込みがあり、山の中の風情をかなり強引につくりだしている。昔行った伊香保温泉も、山の中なのに、そこだけ温泉街として市街地になっていて、あたしたちの泊まった旅館もすっかり密閉されたつくりで、その中に、小さな野趣がかもしだされてあった。天草の温泉旅館もそんなふうだ。古くからあるところはとくに、海の真ん前なのに、海に向かって開くというより閉じて、露天の小さい囲いの中に仮の自然を作り出してみせる。で、ここもまったくそうなのだ。なんだか日本伝統文化芸能の根本ではないかえと、非日本文化の人間みたいなことをつらつら考えながら、朝湯であった。
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