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タケと「はうーん」

2012年03月06日(火)

ずっと、タケのひとりごとを、なんと表そうか考えているのだが、考えつかない。タケはよくしゃべる犬だ。若い頃からよくしゃべる犬だったが、年取ってからはますますおしゃべりになった。といってもナルニアにでてくる動物やドリトル先生に出てくる動物たちみたいにしゃべるわけではない。あたしたちと会話をするわけではなく、むしろひとりごとだ。感情を声に出すのが好きなようだ。ふうーむふうーむ、と車の後部座席でひとりで唸っている。通訳してみれば、「どこにいくのかな」「公園ならいいんだけどな」「まったく運転が荒いんだからな」みたいなことか? なんとなくあたしに対する不満がふくまれているような気がするのは気のせいか? こないだは、トメとあたしが洗面所にいたら、ふとやってきて「はうーん」とひとこと言ってどこかへ行った。あれはたぶん「なんだ、さんぽじゃないのか」みたいなことか? しかしこの「はうーん」はしょっちゅう聞くから、ぜったいタケは言いたいことがあるはずだ。思い出そうとしている、どんな状況でそれを聞いたか。共通するものがあれば、タケの言語が解明できる。と書いてるあたしの頭の上でぴーちゃんが髪の毛にひっからまってひどいことになっておる。

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