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中沢けいコラム「豆の葉」
   
 

ビオラと葉ぼたん

2007年11月25日(日)

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 ビオラと葉ぼたんを植えました。

 小さい葉ぼたんは毎年、植えたいと思いながら、買う時期を逃していました。クリスマスが過ぎて、お正月が来るという頃にはもうどこにも売っていないんです。

 今さらと、言われそうですけど、クリスマスの準備よりもお正月の準備のほうが早く始まるのに、ようやく気がつきました。年賀状の売り出しは11月1日だし。それを過ぎると気の早いデパートやスーパーマーケットは「おせち料理」の予約を始めるしで、どうもあとから来るお正月の準備のほうが先にくるクリスマスよりも、早くに準備が始まるんだって気づくのがあんまり遅いと言われそうですけど、例年、11月のうちは「来年」のことは考えたくないなあと思っていたんです。12月になちゃえば「来年」は「来月」なんだから、これは仕方がないかって感じで、あきらめて「来年」のことを考えていました。

 今年はなぜお正月の準備のほうが、クリスマスより先だと気づいたのかと言えば、相談する人がいたからです。お正月をどんなふうに過ごしたいのかを息子と娘に尋ねました。それから年賀状の宛名書きをパソコンに入力するのを助手の深野さんに頼みました。おかげで、あ、世の中全体が、クリスマスよりもお正月の準備を先に始めるのかと気づいたわけです。

 子どもが小さいときはクリスマスは一大イベントで、なにしろサンタクロースを呼ばなければいけないわけで、そんなことから、まずクリスマスをなんとか乗り切る、それからお正月の準備という頭になっていました。サンタクロースを喜ぶ子どもは、大人とちがってお正月をどう過ごすかなんていう相談の相手にはなりませんから、その頃にできた習性が残っていたんです。

 で、お正月になると「ああ、小さな葉ぼたんを買っておけばよかった。苗を植えておけばよかったのに」と毎年、残念に思っていました。葉ぼたんの苗を植えられたということは、つまり、子どもが大きくなったということになります。

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