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またか、なのか、いよいよ、なのか
2007年09月25日(火)
ソウルの三清洞は景福宮の東側に沿った通りで、ギャラリーやおしゃれなレストラン。本棚のある喫茶店のブックカフェなどが並んでいる通りです。9月に入って買物魔になっている私は三清洞で、白いリネンのエプロンを買いました。リネンというよりも「すずし」といったほうがいいかも知れません。源氏物語絵図に出てくる女君が夏の暑い夜にきているようなシースルーの生地です。絵図だと乳房や乳首に生地の下から透けて見えています。ま、購入したのはボックスプリーツのついたエプロンで、宮廷の女官でもないかぎり、そんなエプロンはしないだろうな、という品物。
で、ソウルに出かける前から、アメリカのサブプライムローンの焦げ付き問題のニュースがちらりほらりと出ていました。そのためイギリスでは中堅銀行の取り付け騒ぎまで出て、その銀行の処理が大きな問題になろうとしています。サブプライムローンの焦げ付きは23兆円だそうです。
「またか」と思うのは、97年のアジア通貨危機の時も最初のニュースは、こんどのサブプライムローンのように日経の一面の小さな記事として伝わってきたのを思い出したのです。タイのバーツの暴落。それから韓国がIMFの管理下に入り、日本では山一證券が廃業しました。新聞の小さな記事を見て「これはおおごとなんじゃないかな?」と首をひねっているとだんだん日を追うごとに、大きな騒ぎになって行くという感じは「またか」です。
アメリカでは退任したグリーンスパン議長を責める声が大きいと新聞にでていました。サブプライムローンはグリースパン時代の金融政策から生まれたローンであるからです。そこで思い出すのが、97年、つまり、夏の会話。その頃、ともだちとアメリカの経済がいつパンクするかが、かなり影響を出すだろうという話をしたのをよく覚えています。いや、タイのバーツの暴落だけで、そこまで話を持って行くのは強引すぎると言われました。で、その後は皆さんがご存知のグリーンスパンマジックで、アメリカ経済は予想されたような打撃は受けたかったわけですが、この夏頃から聞こえてきたグリーンスパン非難を重ね合わせると、どうも「いよいよ」みたいな気もします。
97年当時は橋本内閣でした。消費税の税率が3パーセントから5パーセントに引き上げられた年です。
権力と特定の個人の存在と結びつけずに、交代可能な役職と結びつける民主主義というやり方は、そのやり方自体に、こうした任期切れのあとに問題が噴出するという欠陥を宿命的に持っているのかもしれません。
で来年は北京オリンピック。オリンピックが終わると中国の建築ブームもひと段落して、日本も韓国もオリンピック開催後に経験したような一時的不況を中国も経験することになるでしょう。そこに、アメリカのサブプライムローンに単を発した金融問題が重なるとはてさてどうなるのか?アジア通貨危機の時よりは、日本の貿易相手国はアメリカよりも中国に比重が移っています。
金融危機で混乱する欧米をしりめにアジアは堅実は経済発展で反映するなんていうバラ色の未来があるのか?それとも、アメリカ、イギリスの金融危機にまたもやも着込まれて、ここのところ、少しばかり快復してきた日本の景気が冷え込んでしまうのか?はてさてどっちなのでしょうか?バラ色のほうもちょっとだけイメージしてみることができるのが、97年の世紀末的な金融危機の不安とは違うところで、ちょっとだけ21世紀的になっている気がします。
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