中沢けい公式サイト 豆畑の友
ホーム プロフィール・著作リスト 中沢けいへの100の質問 中沢けいコラム「豆の葉」 お問い合わせ
中沢けいコラム「豆の葉」
   
 

このしたやみ

2005年09月20日(火)

 毎年、日大のゼミ生の皆さんとは館山セミナー・ハウスに出かけて行くのですが、そのたびに「このしたやみ」が話題になります。

 月夜の散歩でなにが一番怖かったか?と質問すると樹木が生い茂って道に覆いかぶさっていたところの暗さという答えが返ってきました。このしたやみです。

 樹木もこの世を生きている生き物ですから、それが作り出す闇は単純に暗いというだけでなしに、エネルギーがこもっています。闇の中をとおりぬける時には、木霊の気配がするのでしょうか?

 私がいちばん怖かったのは、大きな御別荘の勝手口の木戸が内側に向かって外れているのを見つけたときでした。「すわ!賊が入ったか!」なんて思ってしまったのですが、「南総里見八犬伝」や山岡荘八の「徳川家康
」の読みすぎでしょうか。ここのところ、長い小説をこつこつ読んでます。

↓前の日記 / 次の日記↑

   
談話室 リンク集「豆の茎」 メルマガ「豆蔵通信」 サイトマップ