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中沢けいコラム「豆の葉」
   
 

ヘルメットと懐中電灯

2005年09月03日(土)

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「こりゃ、いきなり地理学科のゼミだあ」
「いや、地学科だろう」
 ヘルメットと懐中電灯をお借りして防空壕に入ったとたんにそんな会話が交わされてました。ひんやりとした空気が肌に気持ちいいくらいの温度です。

 台風11号の影響でかなり湿っぽく、洞内にはうっすらと霧が出ていました。懐中電灯で壁を照らすと、そこには見事な地層が走ってました。サンドベーシュにグレー、微妙な色合いの地層が30度ほど傾いていました。このあたりは関東大震災の時にはかなり隆起したそうですが、地層の傾きはそれ以前の大きな大地の運動によるものでしょう。いったいどうしたらこんなに見事に地層が傾くのだろうという傾きでした。

 赤山はもし海の中にあったらおまんじゅうみたいな形の島になっていただろうという山です。ほかの山とは繋がっていません。山全体が鶴嘴を使った手掘りで巨大な防空壕になっています。写真は防空壕の略図ですが、実際はもっと込み入った通路がたくさんあります。黄色い部分が一般に公開されているところです。

 市営の50メートルプールは館山市内に最初にできた競技用プールですが、そのプールと比較すると防空壕全体の大きさがわかります。

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