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中沢けいコラム「豆の葉」
   
 

地震のあとは台風ですって

2005年07月24日(日)

 どうも台風7号が接近して来るようです。いや、このまま行くと今年最初の上陸する台風になりそうな様相です。やれやれ、地震のあとは台風。次から次へとよくもと、いささか呆れた感じです。

 京都の唐紙、唐長の文様を眺めてました。とくに用事があるけれでもないのですが。江戸時代から伝わる版木が600枚もあるそうです。そのうち50枚ほどは桐の柄だということです。兎模様もあります。「後ろ向き兎」というのが、私のお気に入り。

 現代の建物はビルト・アンド・クラッシュが多いのですが、考えてみると日本の建築はお城や寺社のような特別なものは除外すると、地震に台風、それに火災で、ずっとビルト・アンド・クラッシュが自然に続いてきたようなものです。壊して建てる。建てては壊す。でも美しい。そしてリサイクルができる。そういう建物を作らせたら日本はすごく旨いのではないでしょうか?

 「木と紙で出来た家」という言葉は日本の建築を揶揄する時に使われていましたが、木と紙の家なら地震でつぶされても大怪我で済むかもしれないし、火事になってもすぐに逃げ出せるし、台風で壊されてもまた建てればいいのですから、そんな家ができないかなって思っています。100年も200年も住める民家もすてきですが、もっと軽やかな家に住むのも悪くないなあと、地震だの台風の時に夢想している私はよほどのんきな性格なのでしょうか?

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