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中沢けいコラム「豆の葉」
   
 

このごろ、会った人、このごろした雑談

2010年11月29日(月)

 11月21日にフォーラム神保町の世話人会で、元外交官の佐藤優さんと雑談しました。ロシア大統領の北方領土訪問を巡って、外務官僚の対応がたかを括ったものであったことなど、聞いているとなんとなく清朝末期の宦官みたいな感じだなあと私の感想。それから、「龍馬伝」と「坂の上の雲」が人気なのはその間の日清戦争の頃と状況がよく似ていることなどが話題に出ました。佐藤さんは日露戦争と言っていましたが、幕末と日露戦争の間なら日清戦争かなと、勝手に解釈。もっとも「坂の上の雲」は日清戦争も描いていますから、正確に言えば幕末と日清戦争の間に状況が似ているということになります。
 とは言え、清朝末期の宦官のような役人がいるのが日本で、国を挙げて「坂の上の雲」を仰いでいるのが、中国では、100年前と攻守が逆転しています。この雑談、ちょっと気になっていました。それで、あとから思い出したのですが、今年の2月頃、ちょっと怪しい人物に会った時、この人はなにかのブローカーのような仕事をしているらしい日本人なのですが、しきりに「大清帝国の再来」ということを言っていたのです。自分の考えたというよりも、誰かの受け売りをしているようで、いったい何を言っているんだろうと、受け流してしまいましたが、佐藤さんと雑談しているうちに、誰かが「大清帝国の再来」なんていうことをイメージしていること自体が、何事かであるという気がしてきました。

 最初にフォーラム神保町の世話人会の日付を入れたのは、11月23日に韓国の延坪島が北朝鮮から砲撃される以前の雑談だったことを示しておきたかったからです。私の身の回りでは、この件に関してはたいていの人の口は重くなっています。雑談の種にするには、深刻過ぎる事態が進行していますから。ソウルの姜英淑さんからは「ぜんぜん問題ない。。。話したい。。。よくわからない」というツイッターでのお返事を11月25日にもらいました。ソウルはいつもどおりに、日々の仕事に忙しく過ごしているのでしょう。私も姜英淑さんとはぜひお会いして、お話がしたいと思っています。こんな「わからない」要素がある時は、会って話すのが一番良いのですから。現在、行われている米韓の海上演習が終わる12月1日になれば、もう少し何か感触が判ってくるかもしれないと、考えています。でも、私の耳には首を傾げて「わからない」と小さく呟く姜英淑さんの声が聞こえています。

 11月27日。大阪の新世界で久しぶりに大阪女性文学者協会の尾川さん、それから伊藤比呂美さん、それに伊藤さんのお友達と「てっちり」を楽しみました。伊藤さんはなぜか「新世界」を「新天地」と間違えるのです。まあ、アメリカに行ったり来たりしている伊藤さんにすれば「新世界」はすなわち「新天地」でしょうから。山形で食べた洋ナシのラ・フランスを「おふらんす」と間違って伊藤さんが覚えたときも、確かになんとなく「おふらんす」って感じがするなあと思ったものですが。伊藤さんから「豆の葉」をぜんぜん書かないじゃんって叱られました。確かに律儀に書いているのは伊藤さんばかり。それから私がツイッターのハッシュ・タグの「#kobuta3」を「#kobura3」とやっちゃった時、「コ、コ、コブラになっています」と至急報で教えてくれたGo-toさんは伊藤さんのお友達で、今度、新世界で初めてお会いしました。初対面でしたが、「コブラのGo-toです」って、すぐに解りました。(笑)みんなで屈託なく雑談したり、笑い話したりできる世の中ってしあわせです。

 私(中沢)、平田俊子、伊藤比呂美の3人のリスト「三匹の子豚」は「豆の葉」の左のリンクから見ることができます。また「三匹の子豚」のハッシュ・タグは
   #kobuta3
 です。今朝ほど豆蔵君にハッシュ・タグの登録をしてもらいました。もっとも伊藤さんはまだハッシュ・タグの演習中であります。

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